大人ADHD 月子の生き方

アラフォーにして、突如『大人のADHD』と診断された月子。 迎えた転機に人生を見つめ直し、新たな生き方を模索すべく日々奮闘中!

ADHDの治療薬、コンサータについて ~飲み始めの感想は…ほぼ副作用~

2017/06/03:内容更新しました


前回はADHDの治療薬『ストラテラ』から『コンサータ』へと
切り替えたという内容の記事を書きました。

今回は、その切り替えた薬『コンサータ』についての詳細と、
飲み始めの感想等についてお話していきたいと思います。


↓ 前回の記事はこちら。

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上記、目次【1.『コンサータ』という薬(製品情報)】内は全部コンサータの詳細説明となっています。
私自身のコンサータ服用の感想等については【2.『コンサータ』飲み始めの感想より、どうぞ!

 

『コンサータ』という薬(製品情報)

コンサータ錠 3種類

www.interq.or.jp

コンサータ錠は、メチルフェニデート塩酸塩を主成分とする薬で、脳の中枢神経に作用する「中枢神経刺激薬」の一種です。

2007年まで日本においてADHDの第一選択薬として使われていたリタリンと同じ成分(メチルフェニデート塩酸塩)ですが、リタリンは現在ナルコレプシー*1の治療薬のみの適応となり、現在では徐放性(薬の効き方がゆっくりで、薬効が長時間続く)を備えたコンサータが使用されるようになりました。

コンサータ第一種向精神薬に分類される薬であり、製薬会社の適正流通管理委員会に許可された、一定の基準を満たす登録済みの医師、医療機関や薬局に限り、処方や調剤が認められています。

 

コンサータの作用のしくみ

ADHDのある人の脳内では、ドーパミン等の働き方が弱く神経伝達がスムーズに行われていない可能性が指摘されています。


本来、神経細胞から放出されたドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質は、隣の神経細胞の神経伝達物質受容体に結びついて情報を伝達します。
その後、受容体に結びつかなかった神経伝達物質は、トランスポーターとよばれる取り込み口から元の神経細胞に再び取り込まれます。(再取り込み)

ところがADHDの人の場合、そのトランスポーターが過剰に働き、神経細胞から放出されたドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質を再取り込みしすぎてしまい、情報が伝達されにくい状態になっていると考えられています。


コンサータは、脳内の神経細胞の間で情報を伝える役割を果たしている神経伝達物質ドーパミンやノルアドレナリンを活性化させるため、トランスポーター(再取り込み口)による「再取り込み」の働きを抑制し、シナプス間隙(神経細胞と神経細胞の隙間)のドーパミンやノルアドレナリンの濃度を高めて、それらの神経伝達物質がそれぞれの受容体に結びつきやすくする作用があります。

結果として、神経伝達物質による神経伝達がスムーズに行われるようになるため、自己コントロールが効くようになり、ADHDの症状が改善されるというわけです。

 

コンサータの特徴  

コンサータメチルフェニデート塩酸塩の徐放剤です。

  • 1日1回、朝に服用する
  • 服用してから1~2時間程度で効果があらわれる
  • 有効成分が少しずつ出てくるタイプの薬(放出制御型の徐放剤)のため、薬効は日中約12時間持続する

徐放剤のしくみについては、以下のイラストのようになります。

コンサータ(メチルフェニデート塩酸塩徐放錠)

コンサータ®錠は、AD/HDの症状を改善します

3.コンサータ®錠の特徴と役割(P9) - コンサータ錠を服用される方へ~大人のAD/HDとコンサータ錠~ ヤンセンファーマ株式会社

※上記の小冊子を参考にイラストを自作しております。画像の無断転載等はご遠慮くださいm(_ _)m


コンサータ錠には、18mg錠・27mg錠・36mg錠の3種類があり、通常初回は18mgの服用からはじめます。

用量は、医師が効果と副作用を見極めながら、時間をかけて調整していきます。

投与してからすぐに効き目が現れるため、1週間以内で効果がみられるようになりますが、増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて増量を行います。

18mgで効果がなければ27mg27mgで効果がなければ36mg(または18mg×2)、さらに45mg(18mg+27mg)、54mg(18mg+36mg、または27mg×2)…というように、少しずつ増量していきます。
大人の場合、1日用量72mgが上限となっています。

 

コンサータの飲み方と注意点

コンサータの服用に当たっては、医師の決めた用法を厳守することが肝心です。

  • 朝食前でも後でも構わないが、水、白湯などの飲み物と一緒に服用する
  • 朝食を摂らない場合でも、朝、必ず服用する
  • 午後の服用は、寝付きが悪くなるため避ける
  • 特殊な錠剤のため、消化管の中で必要な成分を全て放出した後でも外側の殻は消化されず、大便の中に混ざって排出される(異常ではない)

コンサータと一緒に服用することで副作用があらわれやすくなる薬があります。

◆ 併用禁忌

  • MAO阻害剤・セレギリン(エフピー錠)…パーキンソン病の薬

◆ 併用注意

  • 昇圧剤…血圧を上げる薬
  • クマリン系抗凝血剤(ワーファリン)…血液を固まりにくくする薬
  • 抗痙攣剤(フェノバール、アレビアチン、ヒダントール、プリミドンなど)…てんかんのけいれんを抑える薬
  • 三環系抗うつ剤(トフラニールなど)…うつ病の薬
  • SSRI(ルボックス、デプロメール、パキシル、ジェイゾロフトなど)…うつ病、強迫性障害、パニック障害、社会不安障害などの薬
  • アトモキセチン(ストラテラ)…ADHDの症状を改善する薬
  • クロニジン(カタプレス)…血圧を下げる薬

また、アルコール摂取(飲酒)も精神神経系の副作用が強くあらわれることがあるため控えてください。

 

コンサータを服用できない、またはできない可能性がある人

◆ 服用禁忌

  • 過度の不安、緊張、興奮の症状がある
  • 緑内障と診断されている
  • 甲状腺機能亢進と診断されている
  • 不正頻拍、狭心症と診断されている
  • コンサータの成分に対し、以前に過敏症を起こしたことがある
  • 現在、運動性チックと診断されている
  • 現在、トゥレット症候群(障害)と診断されている、またはその既往歴・家族歴(親、兄弟、姉妹)がある
  • 重症うつ病と診断されている
  • 褐色細胞腫と診断されている
  • 現在、モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤(セレギリン:エフピーなど)を服用しているか、服用を止めてから14日以内である

◆ 服用注意

  • てんかんと診断されている、または既往歴がある
  • 高血圧、心不全、心筋梗塞と診断されている、または既往歴がある
  • 脳血管障害(脳動脈瘤、血管炎、脳卒中等)と診断されている、または既往歴がある
  • 統合失調症、双極性障害(躁うつ病)など、精神系疾患と診断されている
  • 薬物依存、アルコール中毒等と診断されたことがある
  • 心臓に構造的な異常がある(弁膜疾患など)、または心筋症心臓のリズムや心電図に異常があるといわれたことがある
  • 消化管(食道、胃、小腸、大腸)に狭窄(狭くなっている部分)があるといわれたことがある
  • 高齢者、妊婦、産婦、授乳婦、小児(6歳未満)など

 

コンサータの副作用

主な副作用として次のような症状が報告されています。

  • 食欲低下…服用者のおよそ4割に食欲の低下がみられる
  • 不眠…服用者のおよそ2割くらいで寝付きが悪くなることがあった
  • 動悸・頻脈…服用者のおよそ2割に動悸及び頻脈を含めた心血管系の症状がみられた
  • 体重の減少、めまい、夜中に目が覚める、口渇、頭痛、うつ、腹痛、イライラ感、悪心、目の調節障害(物がだぶって見える、目のかすみ、異常なまぶしさ)、霧視、幻覚などの精神障害、躁状態(著しい気分の高揚、興奮しやすい、怒りやすい)など

◆ 重大・重篤な副作用

以下は通常滅多にありませんが、服用を開始した際の初期症状には注意が必要です。

  • 紅皮症(剥脱性皮膚炎)…皮膚が広範囲に赤くなりはがれやすくなる、皮膚に強いかゆみを感じる、熱が出る
  • 狭心症…胸の痛みや圧迫感がある、冷や汗が出る
  • 悪性症候群…高熱が出る、意識障害がある、筋肉がこわばる
  • 脳血管障害(血管炎、脳梗塞、脳出血、脳卒中)…頭痛がある、意識の低下、言語障害がみられる

このような症状があわられた場合には薬の服用を止め、速やかに医師に報告し、対応を相談をしてください。

 

 

『コンサータ』飲み始めの感想

ある意味、ここからが今回の本題となります。

コンサータに切り替える前まではストラテラ5ヶ月服用していましたが、ストラテラの方は副作用にも慣れ、薬がある生活にもすっかり馴染んでいたところでした。
(薬を切り替える経緯については、前回の記事にてどうぞ)


ストラテラには慣れたけど、コンサータはまた違う薬。

また1からのスタートになるのかなと思いつつ(特に副作用において)、コンサータの服用を始めたわけですね。

 

コンサータ単体を服用

上記、コンサータの特徴の中でも触れましたが、コンサータ朝1回18mgから服用をはじめます。

コンサータは効き目がすぐに出始めるお薬なので、1週間もしない内に薬の効果が感じられるようになります。


私の場合、この切り替えを機にストラテラの処方が無くなりました。

コンサータは効き目があらわれるのが早いので、切り替え中に起こる問題は少ないということだと思います。(問題とは“ADHDの症状が出てきて困る”ということです)

医師によっては、この切り替え時にストラテラコンサータとの併用期間を多少設ける場合もあるみたいです。
そこは医師とよく相談をされた上で、医師の指示に従いながら切り替えをされるのがいいかと思います。
(でも、初めての薬を服用する場合、副作用のことを考えると併用はキツイかも…)


ということで、私はコンサータ単体で服用をスタートしました。

 

コンサータの副作用(3日間服用時の感想)

コンサータ…副作用は予想以上に出ましたね。

ストラテラの副作用と同じような感じかな?と思っていたのですが、違いました。
私が感じた主な症状は以下の通りです。

  • 食欲不振
  • 胃の違和感
  • 体重減少
  • 便秘
  • 軽い動悸(特に初日が一番強く出る)
  • 不眠、睡眠障害(特に入眠がし難くなる)
  • 喉の渇き(特に夕方~夜、薬が切れかけた前後に感じる)
  • 頭痛(特に夕方近くなってくると更に痛みが強くなる)
  • 唇のしびれと脳内部のしびれ
  • めまいのような症状と、それに伴うふらつき感

感じた副作用としては多い気がするのですが、それでも全体的に我慢できない程ではないので、ここを乗り越えれば大丈夫!と思いながら服用を続けました。

私の場合はストラテラの副作用を体感済みなのでコンサータの副作用についても「なるほど、こんな感じか」と思えましたが、コンサータADHDの治療薬として初めての服用だった場合、人によっては結構副作用のキツさを感じるのかもしれません。

 

コンサータストラテラ、その副作用の違い

本当はコンサータ単体のみの感想を書いた方が分かりやすいのでしょうが、両者を比べながらの方が色々と話しをしやすいので、そこはご理解いただけると幸いです。

服用をし始めた時に感じた副作用を、両者で比較してみたいと思います。


【両者共通の副作用】
  • 食欲不振、胃の違和感、体重減少、頭痛、喉の渇き、睡眠障害

大体この辺りは両者とも感じましたが、その内容が違うところもありました。


◆ 頭痛

こちらはストラテラより、コンサータの方がはるかに酷いです(汗)
(私は元々頭痛持ちなので、頭痛になりやすいということも関係しているかも…?)

最初は肩こりからきている頭痛かと思っていたのですが、その症状はコンサータを服用し始めてからはじまりました。

その頭痛はとても耐え難くロキソニンを服用したのですが、それでもやはり多少の痛みは感じます。
更に夕方が近づくにつれ、頭痛が酷くなっていくので更に頭痛薬を投下。

こんな状態が数日続きましたが、結構辛かったですね(泣)


◆ 睡眠障害

ストラテラの場合、睡眠障害としては中途覚醒(睡眠途中で目が覚め、その後なかなか眠れない)が主でしたが、コンサータの場合は入眠困難(寝付きが悪く眠れない)が主でした。

こちらも数日続きました。


コンサータならではの副作用】

◆ 動悸、息切れ

動悸については主治医から前もって説明があったので、副作用として実際に動悸を感じた時「コレかー!」と思ってしまいました(笑)

心臓の拍動を強く感じたのは、薬が効き始めたと思われる時間帯(服用後1時間~2時間後くらい)で、午前中のうちには気にならなくなりました。

服用後の動悸に関しては3日以内に感じなくなりましたが、軽い運動後の息切れは薬効を感じている間、常に起こっていました。
(それこそ、階段を上がるくらいでもすぐに息切れをしてしまうくらいです)


◆ 唇のしびれと脳内部のしびれ、めまいのような症状とふらつき感

この副作用については、症状として感じた時にとても驚きました。

中枢神経に直接作用する薬だとされるだけはあるな!コンサータ!!

なんて思いつつ、ストラテラとの違いを体で感じたわけですね。


具体的にどんな感じなのかという話になりますが、唇が常にピリピリとし、頭の中(脳内)がしびれ…というよりは、動く度に“シュッ”という音がする感じです。

これは体感した人にしか分からない例えにはなりますが、パキシル(SSRI)という抗うつ剤を断薬する時の離脱症状『シャンビリ』に似た感じです。

何年も前に体感したあの『シャンビリ』感覚を、この時鮮明に思い出しました(汗)

また、動いている最中にめまいのような感じで頭がふわっとし、その感覚により体がふらついてしまったりということもありました。

頭のしびれとめまいの方は常にという感じでもないのですが、その感覚が来た時はなんとも言えない不快感と、気持ち悪さが残りました。


以上、私が服用し始めた時に感じた副作用は大体このようなところです。

 

コンサータの効き目

服用し始めの時は副作用の感じ方がどうしても前面に出てきてしまい、本来の効き目がどうなのかという話が後回しにはなってしまいます。

コンサータは効き目が早く出ることが、大きな特徴ではあります。

ですが、私の場合は何度も言うようにストラテラからの切り替えではじめていますので、ストラテラの効き目が完全に切れていないことと、コンサータの用量が少ないことの2点から、コンサータに対する特出した効果は感じられませんでした。

このような場合、ストラテラが完全に切れてからがスタートになるのでしょうね。

 

 

最後に

今回は、コンサータについて延々と語ってみました(笑)

しばらくはコンサータの服用に関する記事が続くと思います。
続きが気になられた方は、また覗きに来てください♪


さて次回の予告になりますが…

ストラテラが切れるということ』

について、熱く語っていきたいと思います。

現在ストラテラを服用されていらっしゃる方、もしくはストラテラからコンサータに切り替えてみたいと思われた方、必見の内容となります!(多分w)

ということで、次回も早めに更新をしたいと思います。


↓ 次の記事はこちら。

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↓ 次のコンサータ服用の記事はこちら。

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コンサータについての関連記事はこちら。

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*1:日中において場所や状況を選ばず起こる強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患(睡眠障害)のこと。 ナルコレプシー - Wikipedia