大人ADHD 月子の生き方

アラフォーにして、突如『大人のADHD』と診断された月子。 迎えた転機に人生を見つめ直し、新たな生き方を模索すべく日々奮闘中!

発達障害の診断を受ける必要性とは? ~その5.病院で誤診を受けるという危険性~

前回の記事にてやっと、“発達障害の診断を受ける必要性とは?”という内容に触れるところまで進みました!

ここから、一気にラストスパートへ!と言いたいところなのですが…まだです。
すみません>< ←いい加減にしろっ!という声が聞こえてきそう…(汗)


このシリーズでは、私自身が『大事かもしれない・覚えておいて貰いたい・少しでも参考になったら嬉しい!』と思ったこと、全部入りで記事を書いています。
ですので、話が意図的に色々と…回り道をしています。

様々なパターンを考え、必要だと思う箇所に“伝えたいこと”を入れ込んでいるので、スッと読むことが難しいかと思います。

シリーズを通して読んでくださっている方には、大変申し訳ないなぁ…と思うとともに、どこかしらの箇所がどなたかの心に少しでも引っかかってくれるといいな!とも思っています。


…と、こんなことを考えながら書いているから、とても長いシリーズになってしまっているのですが…。


今回も再び、回り道をした記事になります。

ですので、興味がある方のみ見ていただれば…幸いです。

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“発達障害の診断を受ける”その目的とは?

シリーズも長くなってきたので、ここでちょっとおさらいです。
今までの流れを簡単に追ってみることにします。

  • “自分自身に発達障害があるかもしれない”と気が付くきっかけについて考察
  • そもそも、発達障害を持っている人は“自身に発達障害がある”と気が付きにくい
  • とは言いつつも“自分自身が発達障害かもしれない”と、何らかの形で気づく
  • 気づいた後でどうするのか?ということで、発達障害の診断が必要か否かを考察
  • 『生活をする上で多少の困難は感じるが、自分が苦手とする部分を、自身で対処できるよう工夫したり、生活をする上でできるだけ困らないような努力をする』ことができる人は、特に診断の必要がなく
  • 『日頃から生活をする上で様々な支障が出ており、そのことで常に困難を感じ、その現状をどうにかしたいが自分一人では難しい』という状況にある人は、“病院で診断を受ける”必要があると考える


概ねこんな感じで話が進んできました。

“発達障害の診断を受ける必要性とは?”という本題の入り口にやっと立った感じ…となりましたが、ちょっとその前に。


どうして、“日常生活を送るのに何らかの困難を感じ、そのことを自分でどうにもできず非常に困っている”という人は、“病院に行って診断を受ける”といった選択肢を選ぶ必要があるのでしょうか?

私はこの大事なポイントをすぐに見失ってしまうために、ブログの話がズレてしまいがちなのですが、病院に行って診断を受けるという選択肢は、目的達成のために必要な1つの手段である”と共に、“目的を達成するため”の重要な足がかりとなるのでは?と考えられるのです。


では、“発達障害の診断を受ける”ことを必要な手段とする、その“目的”とは一体なんでしょう?

それは…


『今現在、自分が困っていることを解消したい』


この一言に尽きるのではないでしょうか?


『今現在、自分が困っていることを解消したい』という大事な“目的”を達成するための手段として、“発達障害の診断を受ける”という選択肢を選ぶ

今回の記事は上記のことを踏まえた上で、読み進めていただきたいと思います。

 

 

“診断を受ける決意”をした時、そこに新たな問題が?!

ドライフラワーとアンティークキー

以前、ブログのコメント欄でやり取りをさせていただいた方との話の中で、私自身、発達障害の診断を受ける際のある問題点に気が付きました。

それは極端な言い方になりますが、その問題点の選択の仕方によっては、それこそ“天国と地獄”の状態になり兼ねないかも…?と、懸念した次第です。


自身の発達障害を疑い、“発達障害の診断を受けたい”と思ったときには大抵、どこの病院で診てもらえるのか…等といった“診断を受けることができる病院を探す”流れになるかと思います。

前に進むために踏み出した、勇気ある大きな一歩。

ですが、実はここが“問題が生じるスタート地点”であり、また“その問題を回避するための重要なポイント”でもある…と、私自身そう感じたことが、今回の記事を書くきっかけとなりました。


先ほど、発達障害の診断を受けるために病院探しをする…という話になりましたが、まず、大人の発達障害を専門に診ている病院で診断を出してもらうには、“病院探し~予約を取る”までに、とても高いハードルが待っています。

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ならば、手っ取り早く近くの精神科に行って受診をし、診断を出してもらえばいいのでは?と思い、行き易い病院を選択する可能性も無きにしもあらずですよね。

病院に予約を入れる段階で、“大人の発達障害を診ているかどうか”という質問をされるとは思うのですが、その回答は病院によって様々です。

  • 大人の発達障害は専門外なので診ていない
  • 大人の発達障害の診察も視野に入れています(診断は出せない場合あり)
  • 一応、大人の発達障害の検査等をすることはできます(専門という訳ではない)

ざっと、上記のような回答例が挙げられるでしょうか。

それらの回答を受け、“この病院なら診断を出してくれるかも!”と受診を決めた結果、大変つらい目に遭う可能性がある…ことを、個人的に大変危惧しています。


発達障害を専門としていない医師が診る場合、どうしても問診よりも検査の結果重視となってしまうようです。

もちろん、そのこと自体に問題がある!という訳ではありません。


専門ではない以上、その病院内において…またはその医師自身が“発達障害の診断と、診断名を出す”という経験自体、少ないだろうと予想されます。

なので、検査の結果重視で診断をされるのは仕方ないことだとは思いますが、なまじ受けた検査の結果がいいと、発達障害だという診断をされない可能性が高いのです。

子どもの頃に発達障害だと気付かれず成人にまでなった方ならば、上記のような結果になる確率もかなり高いのではないでしょうか?


“発達障害ではないという診断結果が出たのなら、それが一番いいのでは?”
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれって大変に由々しき事態なのです!

 

 

“発達障害ではない=定型発達者”なのか?!

生活をする上で様々な困難を感じ、“もしかすると発達障害かもしれない…”と自身で疑うところにまで至った方が発達障害でない』という診断を受けるということ。

これは、当事者にとって非常にキツイ現実を突きつけられることを示しています。

それは具体的にどういうことなのでしょう?


『発達障害ではない=定型発達者』


この一文が表す意味は、以下の通りです。


「あなたが苦手としていることは、発達障害の特性によるものではなく、全て個性の範囲内です。なので、今まで人よりできていないと思っていたことや苦手としている部分は、全てあなた自身の怠け・努力不足ということになります。」


…と、このような内容で医師からのお墨付きをいただいたも同然だと言えるのです。

もちろん、診断を出した医師がそういうことを言うわけではありません。
ただ、かなり極端ではありますが、当事者はこのような取り方をしてしまいます。


もしかするとこの結果を受けて、当事者のみならず家族や周りの人たちも、“やっぱり発達障害等ではなく、ただの怠けだったのか!”と思い、今まで以上に厳しい見方や接し方をしてくるかもしれません。

病院での受診前に、“発達障害の診断が出たらその結果を受け止めよう。その上でこれからの生き方について考え、今の状態をどうにか改善していけるよう前向きに取り組んでいこう!”と思われていた方にとって、その結果はあまりに残酷なものなのです。

※私自身、元々発達障害だという自覚はなく検査等を受けましたが、それでも最初に受診した病院で“発達ではない”との診断が出された時には、少なからずショックを受けました。(上記と同じような感情に多少なりともなったからです)

 

これは、『発達障害ではない』という診断が出ることで、“発達障害の特性に付随した言い訳ができず、本人の都合が悪くなる”…その程度のことでしょ?などと、簡単に言ってしまえるような事態ではありません。


発達障害が(実際に)ある人
が、誤診により“発達障害ではない”と言われた場合、その人は周りから当たり前のように“定型発達者”として扱われ、苦手な部分に対しても、今まで以上の努力をしなければならない状態に置かれるということを意味します。

また、自分自身に対しても定型発達者なんだから…”という認識を課してしまうため、人と同じようにできない・やるべきことができなかった等の状況において自己嫌悪に陥りやすくなり、自己評価をますます下げる結果となってしまいます。

もしも自身が、既に今の状態に限界を感じ“発達障害の診断を受ける”という選択肢を選んでいたとしたら、誤診を受けるということが当事者にどういう結果をもたらすこととなるのか…筆舌に尽くしがたいものがあるのです。

 

 

“目的”ベースで考える大切さ

今現在、精神科で扱っている精神障害精神疾患は、身体疾患に比べて研究の未発達な部分が多いため、分類や診断基準が国、または医師によってばらつきがあります。

そのため、診察をする医師により同じ患者さんでも異なった病名(同様の疾患だとしても)をつけられるということが起こり得ます。


そのような理由から、通院中の病院でも主治医の交代に伴い診断名が変更されたり、その他にも自身の症状に変化があれば、診断名も変わるという可能性があるのです。

以上のような点から考えても、精神科で扱う障害や疾患については専門性が高い医師ですら、その判断や診断が難しいところではないかと思われます。


この記事のサブタイトル内や先ほどの文章内にて私自身、“誤診”という言葉を使ってはいますが、精神疾患等において診断基準が曖昧な部分もある以上、出される診断が医師によって違っても、それが“誤診である”とは言えないのではないかと、再度考え直しているところです。

こういった現状だからこそ、何が大事なのか見失わないことが必要である”と、そう思うのです。


発達障害の診断を受ける“目的”『今現在、自分が困っていることを解消したい』であるならば、診断名がどうであるかということは問題ではないのかもしれません。


“発達障害ではない”
という診断を出した医師が診察を通じて、当事者の感じている“困った現状”と真摯に向き合い、その状況を改善・解消するための治療方針や計画を考えてくださるのならば、診断名云々はもはや関係なく、結果的には本人にとって最優先事項である“目的”に向かって進んでいけるのではないでしょうか?

このような状況下において、“発達障害でない”という診断を出したことに対し(実際、当事者に発達障害があったとしても)“それは誤診だ”と、果たして言えるのだろうか?と、私自身この記事を書きながら考えさせられました。

 

 

考えられる“論外”な対応とは?

先ほどの内容とは一変して、次は私が考える最悪な医師の対応例。

“発達障害ではない”という診断結果を出すだけ出し、それ以上の対応やフォローを全くしてくれなかった!


…これがもし、本当にあったとしたら…いや、恐ろしくて考えたくないです(泣)


生活をする上で様々な困難を感じている人が、駆け込むように受診を希望した病院先にて、もしも診断を行った医師から

“検査では『能力が高め』であるという結果が出ているので、ご自身で考えて何とでも対応できるのではないでしょうか…?”

“寧ろ、こういった能力があるにも関わらず普通の人よりできていないなんて…(ただの怠けや自身のワガママ?といったニュアンスで)”


このような感じの対応をされた上に『発達障害でない』という診断結果を出されてしまったとしたら…?(上記はかなり誇張して書いていますので、実際こんな風に言う先生はいない…と思います。たぶん…。)


これって完全に、医師が本人にとどめを刺している状態ですよね?

上記の例では診断の出し方に既に問題がある状態ではありますが、プラス医師から、当事者の感じている“困った現状”への理解や対処がなされないのであれば、病院へ行った事自体、本人にとってマイナスでしかありません。
(今回挙げた例は酷すぎて“誤診”のレベルを遥かに超えていますが…!)


当事者は『非常に困っている』から受診を希望しているのです。

例え検査の結果が“発達障害”だと診断しづらい内容であったとしても、もしくは実際に“発達障害”ではなかったとしても(グレーゾーン含む)、当事者が『非常に困っている状態』であることには変わりありません。


医師に望むこと。

それは、『困っている状態が改善・解消していくような治療方針の提案や、精神面のサポート等、本人が前に進んでいけるように寄り添った診察・治療を行っていただきたい』…これに尽きるのではないでしょうか?


もしかすると、それはとても難しいことなのかもしれません。

ですが、『非常に困っている状態』だと感じている人が少しずつでも『困ったを解消できている状態』に近づけるよう、医師はできる限り手を差し伸べ、当事者と向き合い、また寄り添っていただきたいと切に願っています。


今回の記事について。

実はこの後に続きがあったのですが、その続きまで入れると1万字超えになってしまうことに途中で気づいたため、ここで一旦締めることにしました。

流れとしては一気にいきたいところだったのですが、あまりに長いのも読みにくいと思ったので…って、この記事も結構な長さですよね(汗)


前回の記事から間が開きすぎて、何をどうするんだったか自分でも訳がわからなくなっていますが、次回はこの記事の続きにもなりますので、早めにUPする予定です!

どうぞどうぞ、よろしくお願いしますっ!!


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